この記事の監修
髙橋昭子さん
眠りがスムーズになる「入眠儀式」とは?
・心がイライラ、モヤモヤしてなかなか寝つけない
・考え事がグルグル頭の中をめぐり、寝るまでに時間がかかる
・途中で目が覚めてしまい、その後眠れない
このようにストレスが眠りをさまたげている人は、眠る前に「入眠儀式」を行ってみましょう。「入眠儀式」とは、スムーズに眠るための就寝前のルーティーンのこと。
トイレに行ったり、歯を磨いたりするなど、おやすみ前に必ず行う習慣によって、脳が切り替わり、無意識で眠りモードへ。決まったルーティーンを行うことで、「今から眠るぞ」というメッセージを脳に送ることができるのです。
不眠の大きな原因として挙げられるのが、ストレス。ストレスを抱えがちの人は、眠るときにうまくリラックスできず、脳が覚醒してしまいます。
それでは、ぐっすり眠れるための「入眠儀式」をご紹介します。寝つきが悪くて困っている人は、ぜひ試してみてください。
寝つきが悪い人は…パジャマに着替え
リビングで過ごす部屋着のままベッドに入っても、脳には「部屋着=起きているときの服装」という意識が定着して、なかなか眠りモードに切り替わりません。リビングで過ごすときは部屋着、眠るときになったらパジャマに着替える。当たり前のようなこの習慣が、脳を切り替える「入眠儀式」。これだけでも少し眠りが変わるでしょう。
またパジャマは、シャツとズボンの上下に分かれたセットで、ウエストがゴムのものがおすすめです。
心を落ちつかせたい人は…脚上げポーズ
(1)体の片側を壁につけて、ひざを抱えて座ります。
トイレで目覚める人は…V字ポーズ
イスやソファに両足を上げ、背中は壁にゆったりと寄りかかります。お尻を起点にしてV字を作るようにして、そのまま10~15分キープ。寝る前に読書などをしながら、ゆっくり尿意を待ち、トイレを済ませてからベッドへ入りましょう。
眠れず焦るときは…時計を見ない
夜中に時計を見ると、起きる時間が体内でリセットされます。例えば、10時にベッドに入り8時間後の6時に起きようとしたとき、途中で1時に時計を見てしまうと、体は起床時間をそこから8時間後の9時にリセットしてしまうのです。
さらなる焦りにつながり余計に眠れなくなるので、たとえ眠れなくて焦っていてもベッドに入ったら時計を見ることはやめましょう。
ベッドに入っても寝つけない…頭を冷やす
人は、寝ようとしてから15分眠れないと、その後最低1時間は眠れないといわれています。体温が下がるタイミングで眠りやすくなるという特徴があるため、入浴後、時間がたって体が冷え切っていたり、寝る直前まで仕事をしたりしていると、脳が熱くなり覚醒してしまいます。
そんなときは、氷枕や保冷剤を使って、耳から上の後頭部に当て冷やしてみてください。耳から下には「脳幹」という呼吸中枢や生命維持維機能を果たす部分があるので、この部分の冷やしすぎには注意を。熱くなった頭が冷えることで効果的に体温が下がり、次第に眠りが訪れます。
考え事を止めるには…紙に書き出す
眠れる絵本「おやすみロジャー」もおすすめ!
おやすみ、ロジャー 特設サイト| 飛鳥新社

入眠儀式を効果的に行うには?
そうすることで、「ベッドに行く=眠る」と脳に刷り込むのです。逆にソファやお風呂などで寝てしまうと、刷り込みに失敗してベッドで眠れなくなることがあります。ベッドに横になった瞬間に目が覚めてしまうので、別の場所でのウトウト寝に注意しましょう。
いかがでしたか? 今回はスムーズに眠るためのテクをご紹介しました。日頃のストレスを解消する一番の特効薬は“睡眠”。眠りを整えて、ストレスを溜めない生活を送りましょう。
美容医療カウンセラー、美容アドバイザーを経て、現在は、心身のストレスを軽減するため、ヨガや睡眠改善、マインドフルネス瞑想、ヘッドセラピーなどの資格を使い、イベントや講演を行っている。また、「睡眠改善・美容インストラクター」として、指導やアドバイスも行う。