この記事の監修:ハー美咲さん
食事は「炭水化物:タンパク質:野菜」の比率で考えると簡単
農林水産省が出している「食事バランスガイド」や厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」など、基準はあっても具体的に何をどうしたらよいか、分かりづらいのが現状。そこで考案したのが、簡単な割合で見る「食事バランスの黄金比」です。これを使えば、ワンプレートでもバランスのとれたメニューになります。
食事の比率は「炭水化物:タンパク質:野菜=1:1:2+α」が黄金バランス
パッと見てすぐわかるように「炭水化物:タンパク質:野菜=1:1:2+α」という割合にしています。
+αは「果物」と「良質な油」を表します。図にはありませんが、「食事を楽しむこと」というも心の栄養も忘れないようにしましょう。
「食事バランスの黄金比」を活用することで、1回の食事で5大栄養素をバランスよく摂取することができます。
・炭水化物
・脂質
・タンパク質
・ビタミン
・ミネラル
割合1の目安は、こぶし約1個分
良質の油は、1食分で小さじ1杯程度
ちなみに良質の油とは、体内で作り出すことができず現代人に不足しがちな「αリノレン酸」や「EPA」、「DHA」などのオメガ3系の脂肪酸を含む油です。
具体的には、亜麻仁油、エゴマ油など。食材では、アジやサバなど青魚にも多く含まれます。
これらの油は、血流を良くし、動脈硬化を防いだり、心臓病や脳卒中のリスクや中性脂肪を減らす作用、脳の活性化やアレルギー症状を改善する効果も期待できます。
カテゴリー別に食品を選ぶと、バランスのいい献立が作りやすい
朝昼晩とできるだけいろいろな食材を使うと、栄養バランスはもちろん、メニューの彩りも整って一石二鳥。
栄養素のカテゴリー | 食品例 | バランス良く食べるポイント | 献立の例、ハンバーグ |
---|---|---|---|
タンパク質(割合1) | 肉類、魚介類、豆類、卵など | 肉類ばかりでなく、さまざまな食品群を朝・昼・夕と組み合わせる。*ヴィーガン食の場合は、ビタミンB12が不足しがち。サプリメントやビタミンB12 が添加されている製品も摂ること。 | ハンバーグ(牛ひき肉、豚ひき肉)、豆腐ハンバーグなど |
野菜(割合2) | 緑黄色野菜、淡色野菜、根菜類、海藻類など、種類は無制限 | 生の野菜、調理した野菜(炒め物、煮物、和え物、蒸し、茹でなど)を組み合わせる。 | 野菜サラダとスープ |
炭水化物(割合1) | ご飯(玄米、雑穀米、白米)、パン(菓子パンは除く)、パスタ、うどん、そば、ビーフン、芋類など | 精製されたものばかりではなく、ビタミンやミネラル、食物繊維を含む全粒穀物(玄米、全粒粉のパンなど)を積極的に取り入れる。 | ご飯(玄米) |
果物(+α) | 柑橘系、ベリー系など種類は無制限 | 1日に1〜3回、1回分こぶし1個分が目安。 | キウイフルーツ1個 |
良質の油(+α) | エゴマ油、亜麻仁油、オリーブオイル、青魚に多く含まれる油など | 炒め物、サラダなどに使い、1食分小さじ1杯程度、最大1日大さじ1.5杯が目安。揚げ物のときは、副菜を油不使用のあっさり系スープやサラダ、和え物にして過度な油摂取を控えて。 | サラダに少量のオリーブオイルが入ったドレッシング |
今日食べたいタンパク質を決めて、ほかでバランスを考えていく
献立を考える時は、全ての栄養素をいっぺんに考えようとすると、頭を悩ませてしまい、ストレスに。自分が食べたい&家族が食べたいものから決めていくと、楽しくなります。
ハンバーグが食べたい日の献立の決め方
ハンバーグにはご飯派!なら、炭水化物の表にご飯(玄米or白米or雑穀米)も記載。パン派なら、パンの種類まで書きましょう。
そこまで決めたら、あとは野菜のカテゴリーをサラダにするか、スープにするか。炒めものや煮物にするかなども、お好みで選べば献立はほぼ完成。
果物は、間食でもいいし、食後のデザートとして食べてもOKです。
良質の油は、ハンバーグを炒める時、サラダのドレッシングで少量ずつ摂ると良いですね。
このように、タンパク質から決めていくと、朝や昼の食事も決めやすくなります。
例えば、夜が肉を使ったハンバーグであれば、朝ご飯は卵かけ納豆ご飯(タンパク質は卵と納豆)と味噌汁にして、お昼はツナサンド(タンパク質はツナ)にサラダとりんごをデザートに、と楽に考えられるようになります。
管理栄養士の食事を公開
今回ご紹介した、「食事バランスの黄金比」を覚えると、献立を決めるのが楽しく&時短になり、新しいメニューに挑戦する心の余裕も生まれるかもしれません。バランスのよい食事を続けていると、心と体の調子が整い毎日が楽しくなるはず。ぜひ、今日から始めてみてくださいね。
「ヘルスコーチ」とは?
https://www.integrativenutrition.com/
ニューヨークのレストラン業界でマネジメントや会計コンプライアンスなどに携わり12年間勤務。その後、ホリスティックヘルスコーチとして独立。
心と体の栄養学であるホリスティック栄養学をベースにした子供の食育、ダイエット食事指導、レシピ開発などを経て、現在は栄養士・管理栄養士・ヘルスコーチの起業サポートを行う。また、米国にある親と子供の健康のための教育機関IPHIにて日本人初の産前〜産後栄養コーチ資格取得コースオフィシャルインストラクターも務める。
自身のインスタグラム、YouTubeでは、心と体のホリスティック栄養学やセルフコーチング、フリーランスや起業を目指す栄養士・管理栄養士・ヘルスコーチに向けたコーチングに役立つ情報も配信中。
・管理栄養士
・米国代替医療協会認定ホリスティックヘルスコーチ
・IPHI(International Parenting and Health Institute)産前〜産後栄養コーチ資格取得コースオフィシャルインストラクター
・フードスペシャリスト
ホームページ https://misakiharada.com/
YouTube http://bit.ly/2mWSz26
インスタグラム https://www.instagram.com/misakiholistichealth