この記事の監修:ジョン・ムーアさん
「本物の種」が食べ物、そして人間をつくる
すべての食べ物は「種」から始まります。それは野菜だけでなく、たまごやお肉も。動物もエサを食べますから、元をたどれば「種」になります。しかし、同じように見える野菜や穀物でも、その「種」には大きな差があります。
種には大きく分けて、「F1種」や「遺伝子組み換え作物」のように人間が作った種と、「固定種・原種」と呼ばれる自然が作った種があります。テキサス大学が行ったリサーチで、43種類の固定種とF1種の作物の栄養を比較したところ、F1種の栄養素が大きく低下していることがわかっています。
他にも、道端に生えているタンポポの葉の方が、スーパーに並んでいるほうれん草より約8倍も栄養価が高く、品種改良されたリンゴと野生のリンゴでは、50倍近くも野生のリンゴの方が栄養価が高いという研究も報告されています。私たちは何を食べているのでしょう? 種や育ち方まで考えて食を意識しているでしょうか?
現代社会では、「オーガニック」や「おいしい」という言葉が、私たちが食を選ぶ基準になっています。しかし、日本でオーガニック食品が占める割合は全体の0.25%しかありません。しかも、この10年間ずっと横ばいのまま。おいしいと評価される「甘い野菜」には何が含まれているのでしょうか? 栄養価ではなく糖度が基準で良いのでしょうか?
私たちは身体に必要な食べ物ではなく、まるでトレンドを楽しむように食を選択しているように思います。私はいつも「ファッションオーガニック」と呼んでいますが、表面的な情報だけでは、本当の姿は見えてこないのです。もう一度、食の本質=種から、そしてそれがどのように育てられたのか調べてみましょう。あなたの身体は、すべて食べ物からできているのです。
ジョンさんからの一言
ジョンさんがアンバサダーを務めるオーガビッツとは?
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