1杯のみそ汁が、理想的な免疫応援食をつくる
日本のみそは、完全栄養食品
大豆を発酵させた「みそ」には、大豆タンパクの他、麹菌や乳酸菌、酵母菌などの微生物が多く含まれ、発酵の過程で大豆タンパクを分解して消化しやすい形に変え、さらにさまざまな体に良い物質を作り出しています。
イソフラボンやサポニンなどの大豆そのものに含まれる成分由来の効果はもちろん、麹菌や乳酸菌などの微生物が免疫や消化力をサポート。発酵の過程で微生物が作り出す多彩な物質は、美容や全身のアンチエイジングに役立つ成分が多く、心の安定にもいい働きをするなど、さまざまな効果が次々にわかってきています。
具だくさんのみそ汁で栄養バランス◎に
白みそ、赤みそ、黒みそなどの色による呼び方も一般的ですが、その差は熟成期間の違いによるものが大きく、色が濃いほど麹菌などの有用な菌や、菌が作り出したからだに良い物質が豊富に含まれる傾向に。みその美容健康効果に期待するなら、熟成が進んだ色が濃いものがおすすめです。
好みや気分で自由に選んで、毎日おいしくいただけること、飽きないことをいちばんにどうぞ。
大豆には動脈硬化を防ぐイソフラボンが豊富に含まれていて、大豆を発酵させるとさらに吸収率アップ。血管を守る作用があるポリアミンも多く含まれるため、塩分の影響を抑えると推測されています。塩分の排出を助けるカリウムを多く含む野菜を具にたくさん使うと、さらに安心です。
懐が深いみそ。自分流のみそ汁でOK!
出汁からていねいに作ったみそ汁は、健康効果も美味しさも格別ですが、おっくうならもっと手軽にしてもOKです。
現在はさまざまみそメーカーから、常温保存ができる便利なみそ製品が次々に登場しています。フリーズドライなどのみそ製品に、作り置きのゆで野菜や、すりごまなどをトッピングをしてお湯をかけるだけでも、それなり健康効果はあり! まずは1日1杯のみそ汁習慣をつけてみて。
からだに嬉しいみそ汁8選
いずれも免疫力を上げる成分がたっぷり。
自由なアイデアでどんどんアレンジしてみてくださいね!
● スタミナをつけて免疫力UP !
魚介類を具にしたみそ汁には、栄養分がたっぷり溶け込んでいます。みその酵素が消化吸収を助け、魚介に豊富なタウリンが肝臓をサポート。
●水……200㎖
●みそ(無添加)…大さじ2杯
●貝(写真はあさり使用)…100g
●レタス……100g
●しめじ……100g
【 作り方 】
(1)鍋に水と砂抜きされた貝を入れ、貝の口が開くまで火にかける。
(2)石づきを切ったしめじを小房に分けて入れ、レタスも大きめにちぎって入れる。
(3)2~3分置いて、みそを溶かす。臭み取りに長ネギの青い部分を丸ごと入れ、1〜2分で取り出す。
(4)浮いてきたアクを取って完成。
豆乳+みそでさらに栄養たっぷり、お腹に優しく食べ応えもある和風のチャウダーです。
●紅鮭(甘塩)…1切れ
●かぼちゃ…100g
●ほうれんそう…1株
●マッシュルーム…4個
●玉ねぎ…1/2個
●小麦粉…大さじ1と1/2
●植物油…大さじ1/2
● [A] 水…300㎖、だし昆布…5㎝角
●豆乳(無調整)…150㎖
●みそ…大さじ1弱
●塩、こしょう…各少々
【 作り方 】
(1)[A] をボウルに入れて30分ほどおく。
紅鮭は焼いて骨を除いて身をほぐし、皮はとっておく。
(2)かぼちゃは1㎝厚さに切り、端から2㎝幅に切る。玉ねぎはみじん切り、マッシュルームは十字に4等分に切る。ほうれんそうはゆでて水けを絞り、1㎝幅に切る。
(3)鍋に油を熱し、玉ねぎ、マッシュルーム、かぼちゃの順に入れて中火で炒める。油がまわったら小麦粉を加えて炒め、粉っぽさがなくなったら(1)を加えて煮立たせる。野菜が柔らかくなるまで中火で8分ほど煮る。
(4)昆布を取り出して豆乳を加え、温まったらみそ、しょうゆの順に加えて火を止める。ほうれんそうも加え、塩、こしょうで味を調える。
● 全身のアンチエイジングに
カラフルな野菜に含まれる色素の多くは、強力な酸化防止力を持つポリフェノールの仲間。
皮の周辺に豊富なので、野菜は皮ごと小さめに切って使いましょう。
さらにトマトの強力な抗酸化物質リコピンで、頼もしいアンチエイジングトリオに。
キャベツとトマトを具にしたみそ汁に、納豆を加えて。
たんぱく質も補えて活力源になります。
しょうが特有の物質、辛味成分のジンゲロールは、免疫力を向上させて老化を抑えます。
●だし汁…5〜6カップ
●なす(焼きなすにして食べやすく切る)…3本
●にんじん(半月切り)…1/2本
●ねぎ(ななめ切り)…1/3本
●しめじ…1/2株
●油揚げ(油抜きして5㎜幅)…1/2枚
●みそ…大さじ4
●万能ネギ(小口切り)、
おろししょうが、すりごま…各適量
【 作り方 】
(1)鍋にだし汁、にんじん、ねぎ、しめじ、油揚げを入れて煮る。
(2)にんじんに火が通ったら、みそを入れて味をととのえる。
(3)なすを加えて器に盛り、なすの上におろししょうがを乗せ、すりごま、万能ねぎを散らす。
● 天候不順からの冷えに
東洋医学では、血流を悪くする「冷え」は万病の元としています。寒暖差が大きい春先は、うっかりからだを冷やしやすい季節。 根菜や豚肉などのからだを温める「陽」の具入りのみそ汁を。
●ごま油……大さじ1
●豚小間肉…100g
●玉ねぎ……1/2個(薄切りに)
●キャベツ…1/4個(ザク切りに)
●にんじん…1/2本(一口大に)
●プチトマト…6個
●昆布………2.5㎝角
●酒…………大さじ3
●水…………500㏄
●みそ………大さじ2
●ラー油……小さじ1
●黒こしょう…少々
【 作り方 】
(1)鍋に油を熱し、豚肉と玉ねぎを炒める。
(2)昆布、酒、水を加え、弱火で5分ほどアクをとりながら煮る。
(3)キャベツ、にんじん、プチトマトを加えて5分ほど煮こみ、みそ、豆乳、ラー油を入れて一煮立ちさせ、黒こしょうをふる。
● 日焼けのシミ・シワ、肌老化の防止に
緑黄色野菜に豊富に含まれるβ-カロテンは、皮膚や粘膜を守るファイトケミカルの一つ。また、傷ついた肌のコラーゲン組織の再生に必須のビタミンCも欠かさずに。
●だし汁…5〜6カップ
●エリンギ(手でさく)…1本
●しめじ(小分けにする)…1/2株
●えのき(小分けにする)…1株
●さつまいも(輪切り)…200g
●小松菜(3㎝長さ)…3株
●油揚げ(油抜きして5㎜幅)…1枚
●みそ…大さじ4
【 作り方 】
(1)鍋にだし汁、さつまいも、油揚げを入れて煮る。
(2)さつまいもに火が通ったら、きのこ類を加える。
(3)(2)に小松菜を入れてサッと煮、みそを入れて味をととのえる。
いつものみそ汁2人分に、酒かす20gを加えてしっかり溶きのばします。
コクが加わるだけでなく体もポカポカ。
● 手抜き・時短もOK「お湯を注ぐだけ」
ヨーグルトやすりごまもおすすめです。
●鶏ガラスープ…400㎖
●ねリごま…大さじ11/2
●みそ、すりごま…各大さじ1
●砂糖、ラー油…各小さじ1
【 作り方 】
(1)鍋で温めた鶏ガラスープに、ラー油以外のすべての材料を加えて混ぜる。
(2)仕上げにラー油をかける。
いつでも気軽にみそ汁を♪ みそ加工製品
● インスタントみそ汁 個包装タイプ
●ふりかけタイプ
https://www.marukome.co.jp/product/detail/miso_038/
●常温保存ができる液体味噌
https://www.marusanai.co.jp/torokeru-miso/index.html