この記事の監修
高橋昭子さん
心と体に溜まったストレスで自律神経はお疲れ
ストレスで一番影響を受けるのは、「自律神経」。自律神経とは、体温や血流、発汗調整など、体のあらゆる機能をコントロールしている神経です。無意識のうちに体温が上がったり下がったりしているように、自律神経は自分の意志でコントロールすることはできません。しかし、「呼吸」だけが唯一、自分の意志で自律神経に働きかけることができるのです。
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。通常、日中活動しているときは交感神経が優位に、リラックスしているときは副交感神経が優位になっています。しかし、ストレスで心や体が疲弊している人は交感神経ばかりが優位になり、なかなか副交感神経に切り替わりません。
ストレスによってスムーズに切り替えができなくなった自律神経。それを整えるためにおすすめしたいのが「チェアヨガ」です。副交感神経を優位にするには呼吸が肝心です。緊張して心臓のドキドキが止まらないときに深呼吸をすると、リラックスすることができますよね? これは呼吸によって副交感神経が優位になるからです。
ヨガより手軽な「チェアヨガ」
一方、イスに座ったまま行う「チェアヨガ」は、普通のヨガと比べて体が安定しやすく、初心者でもしっかり呼吸に集中できます。また、マットやヨガウェアがいらないので、イスさえあればオフィスや自宅で、いつでも簡単に行えるのも魅力です。
それではさっそく、「チェアヨガ」のくわしいやり方をご紹介しましょう。
【チェアヨガ1】ねじったイスのポーズ
【動画】チェアヨガ (1)ねじったイスのポーズ
●おへそからねじって呼吸でお腹の中をマッサージするイメージで行います。
●首がつらい人は天井を向かず、床に目線を落としてもOKです。
【チェアヨガ2】眠り鳩のポーズ
【動画】チェアヨガ (2)眠り鳩のポーズ
【ポイント】
●前に倒れるときは、背中が丸まらないようお腹と太ももを近づけるイメージで行います。
●足首をひざの上に乗せるときは、かかとを蹴り出すようにしましょう。
いかがでしたか。1ポーズやっただけでも呼吸が自然と深くなったのではないでしょうか。イスに座るので普通のヨガよりも体が安定し、ヨガの経験がなくても効果を感じやすい「チェアヨガ」。ご紹介したポーズは狭いスペースでもできるので、仕事中や家事の合間にすぐできます。
仕事でイライラ、モヤモヤしたとき、プレッシャーで心が落ち着かないとき。そんなときに行うと、呼吸が整って、乱れた心もスッキリ。オン・オフを切り替えてストレスを解放したいときに試してみてくださいね。
美容医療カウンセラー、美容アドバイザーを経て、現在は、心身のストレスを軽減するため、ヨガや睡眠改善、マインドフルネス瞑想、ヘッドセラピーなどの資格を使い、イベントや講演を行っている。また、「睡眠改善・美容インストラクター」として、指導やアドバイスも行う。