健康のためにヨーグルトを習慣にしている人も多いのでは? 実は乳酸菌には様々なタイプがあり、その効果や相性はいろいろ。自分にぴったりの「マイ乳酸菌」を見つけて、効率のよい腸活で体質改善を!
この記事の監修:後藤利夫さん
自分に合った乳酸菌でトラブル知らずに
腸内環境は個人差が大きいもの。1人ひとりの腸にぴったりの「マイ乳酸菌」は、人によって異なります。それを見つけるためのキーワードが“2週間”です。
「数百億の乳酸菌を摂っても、腸内に定着するには時間がかかります。2週間ほどでようやく効果が期待できる数になるので、まずは1つの商品を2週間試してみて」と、大腸内視鏡医の後藤利夫さん。
とはいえ、最初に試すアイテムは、多彩な製品の中からどう選べばいいのでしょう?
「便通改善・免疫力アップなどは乳酸菌が本来持つ効果です。ただし近年、乳酸菌の種類によって得意分野があることがわかってきました」
悩みに対応した乳酸菌から試せば、効果を実感しやすいはず。
「私自身、若いころは腸が弱かったのですが、『マイ乳酸菌』と出会ってからは腸で悩んだことはありません」。まずは2週間のチャレンジから始めてみてください。
2週間がカギ!「マイ乳酸菌」の見つけ方
腸の状態は、人によってさまざま。誰かのおすすめ商品の乳酸菌でも、自分に合うかどうかは、試してみないとわかりません。1つの商品に目星をつけたら、そこから2週間試してみて。
まず、はじめに試す乳酸菌を選びます。次の章の「悩み別おすすめ乳酸菌」リストを参考に、自分の悩み解消に適した乳酸菌を選んで。ほかに気になる商品があれば、もちろんそれでもOKです。
2週間経てば乳酸菌が腸内で増え始め、効果の有無がわかるようになります。ただし花粉症対策など免疫力を上げたい人は、少し長めに3カ月試してみて。
試した乳酸菌が自分に合ったかどうかは、2週間後の体調変化でチェック。自分の悩みが改善したなら「マイ乳酸菌」と出会えたということです!
外から摂取する乳酸菌の寿命は、長くても2週間。腸内に一生すみ続けるわけではないので、継続的に摂ることが大事です。自分の腸に合う「マイ乳酸菌」の摂取を、毎日の習慣にしましょう。
2週間続けても体調の変化がみられなかった場合、その乳酸菌はあなたに合うものではなかったのかも。ほかの商品を試してみましょう。
悩み別 おすすめ乳酸菌
ここで紹介する効果は、すべての乳酸菌が持っていますが、種類によって得意・不得意があります。自分の悩み解消を得意とする乳酸菌をチョイスすれば、それが体質改善の近道に。
▶︎恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト/雪印メグミルク(ガセリ菌SP株)
▶︎おなかへGG!/タカナシ乳業(LGG 乳酸菌)
「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」は脂肪の吸収を抑え、内臓脂肪を減らす機能が。
「おなかへGG!」もおすすめですが、甘いヨーグルトを大量に食べると逆効果になるので注意。
「アミール」に含まれる乳酸菌は、降圧剤と同じ仕組みで腎臓の酵素に作用し、血圧を下げる効果が。
「プレティオ」は血管の収縮を緩やかにすることで血圧を下げます。
▶︎明治ブルガリアヨーグルト/明治(ブルガリア菌、サーモフィラス菌)
「ブルガリアヨーグルト」や、そこに含まれる菌の1つを取り出して作った「素肌のミカタ」がおすすめ。特に「素肌のミカタ」には、紫外線から肌を守る機能があります。
乳酸菌で腸を整える「+αの心得」
始める・やめるは自由! 神経質にならないで
乳酸菌は「薬」ではないので、気が向いたときに摂り始めたり、合わないなら自己判断でやめたりしてOK。「摂り忘れた!」という日があっても効果がゼロになるわけではないので、気軽に取り組んで。
乳酸菌が「生きたまま」でなくても効果アリ
乳酸菌の多くは、胃酸で死んでしまいます。でも、死菌が腸に届くと、その成分が免疫機能を活性化。さらに死菌は善玉菌のエサにもなるので、生きていなくてもある程度の効果があるといえます。
下痢の後は、腸内環境改善のチャンス
ひどい下痢をしたり、極端なダイエットをしたりすると、腸内細菌が激減してしまいますが、実はこのときが腸内環境を改善するチャンス! 体調が改善してきたら積極的にヨーグルトを食べ、善玉菌を定着させましょう。
イラスト/かつまたひろこ
(からだにいいこと2021年2月号より)