どれが効く? すきま時間にできる手軽な疲れ取り

公開日:2019.7.29

更新日:2019.7.29

どれが効く? すきま時間にできる手軽な疲れ取り

体も心も疲れがたまると、なかなか回復しない…。そんなアラフォー世代のツラ~い「疲れ」を軽くする、手軽で効果的なテクは? ポピュラーな解消法を、からだにいいこと読者に試してもらい、自律神経のバランスの変化を元に検証してみました。何がホントに効くのかな?

疲れ&ストレス解消ポイントは「交感神経」を休めること

現代人の疲労に大きく関係しているのは、自律神経のバランスの乱れ。本来「交感神経」は、敵と闘うときや危険から逃げるためなど、短時間だけ使うもの。それが仕事に追われ、複雑な人間関係に気を使っていると、交感神経優位の緊張状態がずっと続くことに! そんな疲労やストレス対策に効果的なのが、軽い運動や五感への刺激で自律神経のスイッチを入れ替える方法。そこで、からだにいいことの読者3人が、効くといわれる疲労・ストレス解消法を検証。役立った方法を紹介します。

疲労・ストレス測定システムで実験

38歳、40歳、49歳のからこと読者3名が参加。心拍数と脈拍で、自律神経のバランスや活動力をチェックする「疲労・ストレス測定システム」で実験結果を測定しました。元気な状態か疲れているかを客観的に診断します。

【ツボ押し】なじみ深いお手軽ケア。その実力は?

東洋医学の代表、ツボ押し。ちょっと疲れた時にツボを押しているという読者も多いのでは?
即効性があるとされていますが、疲労回復効果は?
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[ 実験手順 ]
特に婦人科系に効き、内臓を活性化する「三陰交(さんいんこう)」、腎臓に繋がるツボで、解毒して疲れを取る「腎兪(じんゆ)」、脳の血流をアップさせ、目疲れや首こり肩こりにも効く「風池(ふうち)」、ストレスを解消して集中力を高めて心を安定させる「内関(ないかん)」の4つのツボを5回ずつ押して測定。

●結論:全員が効果を実感し、2人はデータ上でもバランスが整った。

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首にある風池のツボ押しが特に効いたと感じた二人は、測定結果でも自律神経のバランスが改善され、疲労回復に成功。測定結果が微妙だった一人も、手足の先までポカポカになったと実感。ツボ押しは即効性だけでなく、寝る前に行うことで翌朝のスッキリ寝覚めが期待できそうです。

【足湯】足を温めるだけで疲れは取れる? 

短時間で全身が温まる「足湯」は、夏でも冷える女性の強い味方。足のむくみやダルさが取れて気分もほっこり。でも、足だけで疲れはとれる?
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[ 実験手順 ]
バケツに、42度の熱めのお湯をくるぶしの高さまで注ぎ、10分間足湯を行う。5分経ったら、熱めのお湯を注ぎ足し42度をキープ。 終わった直後に測定。

●結論:足湯は即効性◎で元気UP! 寝る前がおススメ

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自律神経バランスは3名とも副交感神経寄りになり、元気度も上昇。短時間でも高ぶった交感神経が落ち着き、すばやくリラックスできました。就寝前に行えば、寝つきがよくなって疲れ解消に。

【アロマ】香りをかぐだけで疲れは取れる? 

ちょっと香りをかいだだけで、重い気分をリフレッシュさせてくれる「アロマ」は、手軽な疲れ取りの代表。疲労回復に効くといわれるアロマオイルで、いざ実験!
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[ 実験手順 ]
ティッシュにアロマオイルを数滴垂らし、その香りを1分ほどかぐ。精油の種類は、神経を沈静させるラベンダーを使用。香りをかいだ直後に測定。

●結論:苦手な香りは逆効果、好きな香りを厳選して。

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すぐに効果を感じたり、癒されるという感想があった割に、数字での効果はいまひとつ。アロマ自体の効能に疲労回復効果があっても、香りの好き嫌いで効果につながりにくいようです。

嗅覚は脳に直接作用するためダイレクトに影響しますが、その分、好きな香りは有効でも、苦手な香りは逆効果に。

【伸び】をするだけで疲労は回復する?

疲れを感じると、ググっと自然にやっている「伸び」。同じ姿勢で固まった体がほぐれて、スッキリしますよね。疲労回復物質が排出されると言われますが、その効果は?
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[ 実験手順 ]
立った状態で腕を上げて、十分に体を伸ばす。その直後に測定。

●結論:自律神経のバランスを整えて、活力もアップ!

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3人とも「伸び」で交感神経と副交感神経のバランスが整いました。また、 元気度も自律神経の数値もUP! 体を伸ばすと疲れがとれるうえ、活発に動ける体になると言えそうです。

【お菓子】スイーツを食べれば元気アップ!?

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疲れた時に、なぜか食べたくなるお菓子。つい食べてしまう人も多いはず。元気になった感じはするけれど、ホントはどうなの?
[ 実験手順 ]
板チョコを3個分食べて、その直後に数値の変化を測定。

●結論:結果には極端なバラツキが。後で疲れる可能性大?

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1人はバランスが良くなったものの、2人は悪化。甘い物は急激に血糖値を上げるので、直後は元気になった気がしても、その後急激に血糖値が下がりすぎて体がだるくなったりも。

【笑う】大笑いしたあとはスッキリ!リラックス度は?

「笑う」ことには精神疲労を吹き飛ばす効果があると言われています。笑っただけでどのくらいの効果があるか、数値で測定。
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[ 実験手順 ]
おもしろい事を考えるなどして、「ハッハッハ」と声を出して自由に笑ってもらい、その直後と10分後に測定。

●結論:一時的なストレス解消効果あり!ただし長続きしない。

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2人は直後副交感神経優位になり、10分後に交感神経寄りに上昇傾向が。
一時的に心の疲れが和らぎますが、持続性はなし。頻繁によく笑うのがいいのかも?

【鍋磨き】鍋がピカピカになれば、心も晴れる?

単純な作業が疲れた脳に効くと言われる「鍋磨き」。一心不乱に手を動かす事で脳の血流がアップするとか。心のモヤモヤもすっきりする?
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[ 実験手順 ]
黒く汚れた鍋を金属たわしで磨いてきれいにする。2分間集中して磨き、10分体を落ち着けてから測定。

●結論:達成感の気持ちよさと、疲労回復はあまり関係なし。

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全員が「鍋磨き好き」で達成感には満足ながら、結果にはバラツキが。「達成感で副交感神経が働くかも知れませんが、体を使うことで交感神経が活発になるのかも。やった後にマッサージをするといいかもしれません」と千村さん。
交感神経を休める方法は、いくつか組み合わせるのがおすすめ。小まめにセルフケアして、疲れをためないように工夫してみてくださいね!

この記事の監修

千村 晃さん

精神科医。千村クリニック院長。薬に頼らない自然な治療を実践。著書に『これからはメンタル美人』(カナリア書房¥1,404)他。
撮影/阿部吉泰 モデル/大橋規子
(からだにいいこと2014年9月号より)