この記事の監修:尹 生花さん
ワキの "気" の滞り解消で、肝のパワーがアップ!
「お腹のくびれがない人は、"肝" が弱っているのかも」と話すのは、医学博士の尹生花さん。
東洋医学には五臓「肝・心・脾・肺・腎」という考え方があり、それぞれが連動しています。その中で、「肝」は文字通り肝臓に該当。
「肝は、生命力の素 "気" を全身に巡らせます。しかし、肝が弱ると気が停滞。気に伴って動く"血・水" も流れなくなり、全身の巡りが低下。すると、どんどん太りやすい体に」
また、肝のバランスが崩れると「脾」の働きも低下します。
「胃と連動する脾は、水分を代謝する役割が。脾が弱るとストレスを胃の痛みとして感じたり、お腹まわりが太くなるんです」
さらに肝の調子が悪いとイライラしたりと、精神状態にも影響があります。
「肝が強いストレスを受けると気血が滞り、情緒不安定に。春は肝の気が活性化する季節。"邪気" が溜まるワキをたたいて停滞した気を流しましょう。お腹ヤセのスイッチが入りますよ!」
「ワキたたき」でヤセる2つのステップ
体の中継地点である関節は「邪気」と呼ばれる悪い気が溜まりやすい部位。「肝」につながるワキの関節に邪気が溜まると、「肝」自体も不調になりやすくなります。ワキ関節をたたいて刺激を与えることで、悪い気を一掃できます。
邪気がなくなり、良い気が流れると、血の流れもスムーズに。気血の巡りが良くなれば、全身の隅々まで必要な血液や栄養、体液が行き渡り、「肝」をはじめとする五臓の機能が正常に。精神面も安定して、心身ともに元気になれます!
「ワキたたき」のやり方
左腕を上げ、右手でこぶしを作る。こぶしの親指の第2関節がワキのくぼみに入るように、強めにワキを20回たたく。右側も同様に。痛すぎたら強さを調整して。イライラを感じたときなど、1日何度やってもOK。特に夜寝る前にやると、肝の回復につながるので◎。
「肝」の気の通り道であるツボを刺激すると、効果アップ。足の親指と人差し指の間の骨が交わる付近のくぼみにある「太衝(たいしょう)」を5回程度、親指を当ててもみほぐすように押して。
読者も2週間でヤセました! 巡りUPでお腹スッキリ♪
食事も生活も変えずに下腹がヤセた !( A.Kさん 40代前半 )
最初は痛くてビックリしましたが、次第に心地よくなって、冷えやむくみが気にならなくなりました。食生活を変えずにヤセられて、嬉しい♪
生理前のイライラも体もスッキリ軽くなりました !( M.Kさん 40代後半 )
イライラすると食に走りがち。ところがワキたたきをやっていると、生理前なのに夫とケンカしても、なぜか暴食しなかったのが不思議! 心も体も軽くなりました。
撮影/神尾典行 モデル/原田ゆか イラスト/後藤知江、ほか
(からだにいいこと2020年5月号より)