アメリカで健康と環境のためと選ばれる「プランツベースミート」とは!?

公開日:2019.12.2

更新日:2019.12.6

アメリカで健康と環境のためと選ばれる「プランツベースミート」とは!?

LA在住の健康系ライター&ヘルスコーチの小山陽子です。今回は、アメリカ全土で大ブームになっている「プランツベースミート(植物性の肉)」をご紹介。「肉だけど植物性ってなに!?」という感じですが、アメリカで急速にマーケットを拡大中で、売り上げはもちろん販売する会社の株価も急上昇中! 一大ムーブメントとなっている様子を含めて、レポートします。

食感も見た目も完全に肉。だけど、原材料は植物のみ

今、アメリカのフード業界で注目されているのが「ビヨンドミート(Beyond Meat)」や「インポッシブルバーガー(Impossible Burger)」。聞いたことない人は「?」となりますが、この2つは植物性の肉の名前で、ここ数年で販路を急拡大しました。植物性の肉とは、原料は植物性だけれど、見た目や味、食感は肉そのもの。今までの代替肉とは違い、言われなければわからないほど“肉にほぼ近いクオリティ"が特徴です。
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実際に「ビヨンドミート(Beyond Meat)」購入してみました。見た目や触った感じも、まさにひき肉。料理している時も、まさに肉を焼いている感じ。なんだか、不思議な気持ちになりました。
アメリカでは、宗教上の理由から牛や豚を食べない人、完全菜食主義のヴィーガンの人、それに加えて、時と場合によって肉や魚を食べる「フレキシタリアン」の人も増えています。理由は、健康のためと、昨今では環境や食糧難の問題のため食生活をシフトする人が増加しているから。

こういった背景もあり、アメリカでは急速に「プランツベースダイエット(植物性の食事)」の需要が高まり、植物性の肉が人気に。今年に入ってからは、ケンタッキーフライドチキンが試験的に限定した店舗で、プランツベースチキンを販売。長蛇の列を作り、あっという間に完売したのも話題になりました。

ほかにも、「プランツベースミート(植物性の肉)」を使ったメニューが食べられるチェーン店は多数あり、日本で知名度があるお店だけでも、タコベル、カールスジュニア、バーガーキング、ダンキン(ドーナツ)などたくさん。独自のレシピで「プランツベースミート(植物性の肉)」を作るレストランチェーンも登場しています。

普通の肉より高い! スーパーに植物性の肉

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スーパーの精肉コーナーで販売されている「ビヨンドミート(Beyond Meat)」。中央の上の段が、ひき肉、真ん中がソーセージ、下の段がハンバーガー用のパティです。「ビヨンドミート(Beyond Meat)」の左側には本物の牛ひき肉、右側はターキーが販売されています。
「ビヨンドミート(Beyond Meat)」や「インポッシブルバーガー(Impossible burger)」の名前が一躍有名になったのは、数年前から有名レストランやファーストフードチェーンがこういった植物性の肉をメニューに取り入れてから。今までは、お店で食べるものでしたが、今年に入ってからは一般のスーパーでも見かけるように。店舗では、精肉コーナーに陳列されているのも大きな特徴のひとつで、パッケージをよく確認しないと、牛ひき肉と間違えて買ってしまうほど、ビジュアルはまさに肉。

うちの近所のスーパーで売っていた「ビヨンドミート(Beyond Meat)」のハンバーガー用パティは、8oz(約230g)で5.99ドル(約653円)でした。一般的なビーフパティ19.2oz(約545g)で同じ値段なので、かなり割高です。

植物性の肉は「からだにいいの!?」という議論が加熱中

「ビヨンドミート(Beyond Meat)」を調理してみると、焼いている段階から、部屋に肉のいい香りが漂いました。フライパンには、肉のように肉汁も。ハンバーガーにして食べてみると、食感も肉特有の弾力が再現されていて、言われなければ肉ではないことに気づかないほど。

ちなみに、「ビヨンドミート(Beyond Meat)」の主な原材料は、えんどう豆などの豆類のたんぱく質を主原料とし、ココナッツバターやココナッツオイルを加え、ビーツなどで肉特有の色を出しています。「インポッシブルバーガー(Impossible burger)」は、遺伝子操作をした酵母菌から独自開発した大豆ヘモグロビン「ヘム(heme)」を使っているのが特徴。たんぱく質のもととなる大豆、小麦、じゃがいもにこの「ヘム(heme)」を加えて、肉のような食感を出しています。そこで、気になるのが「からだにいいの?」という素朴な疑問。
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「ビヨンドミート(Beyond Meat)」のパティを使って、ハンバーガーを作ってみました。ジューシーに仕上がり、味もおいしい! ハンバーガーが濃いめの味付けだったせいもあり、牛肉のパティとなんら変わらぬ感じでペロッと完食しました。
アメリカでは、オガーニックスーパーの最大手ホールフーズのCEOが「プランツベースの肉は環境にはよいが、健康にはよくない」といったコメントを出したことが話題になりました。ホールフーズは2013年に初めて「ビヨンドミート(Beyond Meat)」の会社が開発したプランツベースのチキンを販売した場所ということもあってより注目されました。

ほかの有識者も、プランツベースミートは、加工品であり、健康のためには、加工されていない野菜や果物を食べることをすすめています。ただし、もともと野菜や果物が苦手な人にとっては、肉の摂取を減らし植物性の食べ物の摂取を増やす一部の手助けになることは確か。食の選択肢が広がることで、食事に制限がある人も、そうでない人も、同じレストランで食事ができるのはうれしこと。「プランツベースミート(植物性の肉)」という新ジャンルのお肉の需要はまだまだ、伸びそうな勢い。この爆発的な人気がいつまで続くか、経過を見守りたいと思います。
※1ドル、109円で計算しています。