この記事の監修:奥谷まゆみさん
更年期太りを改善するカギは「股関節」
年齢とともに代謝が下がると、徐々に太りやすい体になってしまいます。
特に、一般的に45歳頃から始まるといわれる更年期は、女性の体に大きな変化が訪れる時期。基礎代謝が大きく低下するため、お腹まわりの脂肪が気になり始める人も多いのです。
実は、股関節さえやわらかければ、普通に歩いて脚を動かすだけでもお腹まわりを引き締めることができます。
ポイントとなるのは、お腹の内側にある「大腰筋(だいようきん)」という筋肉。股関節がやわらかいと、歩くときに大腰筋から脚が動きます。
すると、内側からお腹を引き締めることができるのです。
すると、体幹の筋肉が内臓を支えられなくなってしまいます。これが、お腹がポッコリ出る原因となるのです。
固まった股関節をほぐし、スムーズに動くようにすれば、こうした問題が解決。特別な運動をしなくても、お腹が徐々にへこんでくるはずです。
簡単! テニスボールで「股関節マッサージ」
起きてすぐに行えば、良い姿勢を1日中キープすることができます。お腹ヤセを期待する人は、朝行うと良いでしょう。
一方、卵巣が働くのは夜なので、更年期症状の改善を目的にするなら寝る前にやってみてください。もちろん、朝と夜の2回行ってもOKです。
また、このマッサージではテニスボールを使います。丸めたタオルなどでも代用できますが、硬いボールできちんと刺激するとより効果が出やすくなるので、100円ショップなどで購入することをおすすめします。
<やり方>
股関節がやわらかくなると、更年期の不調も改善
更年期は、女性ホルモンの分泌量が急激に減少することで、心身にさまざまな不調が起こります。
女性ホルモンの量を増やしたり、分泌が減るのを止めたりすることはできません。
でも、血行が良くなると卵巣の働きが活性化するので、女性ホルモンの減り方を穏やかにすることは可能です。
ここでも、大切なのは股関節。股関節がほぐれると、卵巣のまわりの血流がアップします。すると卵巣の働きが良くなり、更年期の不調が和らぐのです。
股関節を意識して、更年期太りを撃退!
片脚の付け根をほぐしたら、一度仰向けになり、脚を上げてみてください。脚の軽さが変わったのを実感できるはずです。
また、普段の生活でも、股関節を意識的に動かすことが大切です。
デスクワークの合間に立ち上がってみたり、お手洗いに立つときに背すじを伸ばすよう意識したりするだけでも、股関節をほぐすことができます。
ほんの数分でできるマッサージなので、ぜひ試してみてくださいね。
※通院中や体調が不安定な人は、医師と相談しながら取り組んでください。
イラスト/スギタメグ
きらくかんHP http://www.kiraku-kan.com/