この記事の監修
西川剛史さん
冷凍王子・冷凍生活アドバイザー 西川剛史『冷凍』から健康で豊かな食生活を提案!

味が劣化するのは、ただ凍らせているから
冷凍すると味が落ちると感じる原因は、冷凍の方法。ただ凍らせるのではなく、シンプルな冷凍の基本を守るだけでおいしさはグッと上がります。
さらに、冷凍することで栄養価が高まる食材や、食感をよりおいしく変えられる食材もありますよ。
失敗しない冷凍3原則
【ココに注意!】
家庭で冷凍した食材は、品質管理された市販の冷凍食品とは別物。安全に食べるために1カ月以内に消費を。
●保存袋の使い回しに注意を
ラップで包んだ食材を入れた袋の再利用はOK。でも、スポンジで洗った袋は小さな穴が開くこともあるのでNG。
冷凍で新食感になる食材はコレ!
【豆腐】高野豆腐や湯葉のような食感に
木綿豆腐は解凍して水分をしぼることでボリューム感がUP。絹ごし豆腐は湯葉のような層ができて滑らかな食感になります。味がしみやすくなるのも魅力です。
流水解凍したら、下味をつけてソテーや照り焼きにするほか、衣をつけてフライや唐揚げなどにしても美味。スライスしてわさびしょうゆをつけて食べるのもオススメ。
【卵】独特のトロ〜リ食感がたまらない
凍った状態で水をかけると、殻がつるんとむけて時短に。
殻をむいた卵は煮物の具にしたり、フライパンで焼いて目玉焼きにしたり。常温で解凍した黄身をしょうゆとみりんに漬ければ、濃厚な「黄身のしょうゆ漬け」に。
栄養やうまみが増す食材はコレ!
【シジミ】肝臓を助ける成分が4倍に!
砂抜きをして、洗ってから保存容器に入れ、全体が浸るくらい水を加えて冷凍庫へ。使うときは凍った形のまま鍋に入れて加熱すると便利なので、鍋に収まるサイズの容器で冷凍を。
凍ったまま鍋に入れて、みそ汁やお吸い物に。貝を開くために、鍋に入れたらふたをして、強火で一気に加熱するのがポイントです。
【きのこ】味が深~くなって栄養UP!
炒める際は、きのこを先にから炒りすると、水分が飛んでおいしくなります。
煮物や炒め物など何に使ってもOK。凍らせると増えたうまみ成分のおかげでいい出汁が出るので、汁物に使うのもおすすめです。
凍ったまま水から煮出すと、出汁がよりしっかりと出ます。
冷凍で超時短になる食材はコレ!
【パスタ】手間も時間も大幅に短縮
塩適量を加えたお湯で規定より30秒ほど短くゆで、水切りしたらオリーブオイル少々をからめます。
保存容器に入れ、ラップで上部を覆ってからふたをして冷凍。食べるときは塩適量を加えた熱湯に入れてほぐします。
ほぐした麺に好みのソースをかけたり、肉や野菜と炒めて好みの味に調理。凍ったままスープに入れてもOK。
【トマト】皮むきやすりおろしがラクにできる!
使うときは凍った状態で水をかけると、ツルンと皮がむけます。ざく切りにして保存袋に入れて凍らせてもOK。
煮込み料理や各種ソースなどは凍ったまま、鍋にイン。すりおろして、サラダやカルパッチョの上にかけると、彩りも鮮やかな1品になります。
【大根おろし】ちょっと使いたいときに便利!
すりおろした大根の水分を切り、保存袋に薄く広げて入れ冷凍します。使うときは必要な量だけ、パキンと割って解凍。
焼き魚のつけあわせやなめこおろし、和風おろしソース、みぞれ煮など、使い道はいろいろ。毎回おろす必要がないので、洗い物が減ってうれしい!
新冷凍術【2】 冷凍するとぐっと便利に! 時短クッキング

(からだにいいこと2019年7月号より)