精神科医が教える「怒りグセ」を直して若さを保つ方法

公開日:2019.3.4

更新日:2019.11.1

精神科医が教える「怒りグセ」を直して若さを保つ方法

イライラや怒りが続くと眉間にシワが刻まれ、口角が下がって老けた印象に。しかも見た目だけでなく「胃潰瘍になったり、高血圧になったりと、体への悪影響も」と、20年以上怒りを研究し、対処法を身に着けた精神科医の和田秀樹さん。40代からは、怒りをコントロールする脳の前頭葉が衰えるので要注意。和田さんおすすめの対処法を紹介します。

この記事の監修

和田秀樹さん

精神科医。和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書に『もう怒らないための本』(アスコム¥950)、『人は「感情」から老化する―前頭葉の若さを保つ習慣術』(祥伝社新書¥799)など、多数。

怒りは大脳辺縁系で発生する感情

怒りは、欲求が邪魔されたときに大脳辺縁系で生まれる感情です。例えば普通、人は「安らかに過ごしたい」と思っているので、突然暴力を振るわれると相手に対して怒りがわきます。そんなとき、いかなる行動をとるべきかを大脳皮質、特に前頭葉が制御しますが、前頭葉が衰えると怒りに歯止めがきかなくなります。
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心も体も傷つけるやりがちなNG対処法

まずはやってしまいがちな怒りへの間違った対処法をチェック。心当たりはありませんか?

□ひたすら怒りをガマン

怒ることは悪いことだと思い込み、ひたすらガマンし続け、発散することもなく耐える。すると、もっと強い感情・恨みを抱いたり、ストレスで胃潰瘍になってしまうことも。
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□怒りのままケンカする・ののしる

カッとして相手をののしったり、暴力を振るったりと攻撃的な行動をとってしまう。すると人間関係が悪化し、人から避けられて孤独になったりと、余計にストレスがたまる結果に。
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□怒りの対象=悪と決めつける

怒りの対象が良いことをしても「悪いことだ」と思いこむなど、怒りのあまり思考がゆがむと、物事を冷静に判断できなくなります。

怒り制御のカギは前頭葉。新しい刺激でアンチエイジング!

怒りにまかせて行動しないように制御するのも、怒りのエネルギーを勉強したり発明したりなど、クリエイティブな方向へ転換させるのも前頭葉。ところが前頭葉は40代から衰え始めます。そこで、前頭葉のアンチエイジングを。前頭葉は新しい刺激で活性化するので、使ったことのない食材で料理をしたり、通勤ルートを変えたりするといいそうです。

思考の柔軟化で怒りにくく。イラっとしたときの対処法

基本は前頭葉を鍛えることですが、他にも怒りグセ直しのコツがあります。1つは、怒りを放置すること。もう一つは、正解を一つしか認められない「べき思考」を改めること。「そういうやり方・生き方もあるよね」と、柔軟に考えるクセをつけましょう。

怒りを放置する

怒り続けると怒りは収まりませんが、放置すると自然に収束します。怒りの対象から物理的に離れたり、好きなものを食べて気を紛らわせるなどするとよいでしょう。

べき思考を改める

「こうある(する)べき」という考え方(べき思考)が強い人ほど怒りを感じやすいもの。可能性を広く想像し、他の道、他の手段もあるということを知りましょう。
怒りたくないのに、怒ってしまう…そんな人は要注意。前頭葉のアンチエイジングをしたり、考え方のクセを見直しましょう。
イラスト/松元まり子
(からだにいいこと2018年9月号より)