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植物が与えてくれる栄養と季節の関係とは?

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。 夏から秋へ季節の移ろいを感じるこの時期。季節と栄養の関係について考えてみましょう。

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ジョン・ムーア

この記事の監修:ジョン・ムーアさん

ジョン・ムーア
社会起業家、オーガビッツアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

植物の葉の糖分やビタミンは、季節によって変化する

過ごしやすい季節になってきました。気温の変化とともに、目に見える彩りも変化してきています。夏は木々が濃い緑になり、畑にもピーマンやトマトなど鮮やかな野菜が実をつけていました。秋になると原色の世界から、オレンジや茶色へと移ろい始めます。生命の営みも、夏は外へ外へとエネルギーが使われていましたが、秋になると外側から内側へと変化していきます。

秋は英語でAutumn またはFall と言います。Fall とは「落ちる」という意味。秋になると葉が落ちることからそう言われるようになりました。土壌へ舞い降りた落ち葉は土へ還り、養分となります。その養分は新たな命を育んでいきます。秋とは次の人生の啓示なのです。私たちはそれを春と呼びます。私たちは繋がりの中に存在しているのです。

夏から秋へ変わる時、自然界ではさまざまな変化が起こるように、私たちの身体も季節に合わせて変化していきます。だとすると、私たちは何を食べたら良いのでしょうか? 

今では一年を通して同じような野菜が手に入りますが、本来季節ごとに収穫できる野菜は異なります。トマトやピーマンなどの夏野菜に含まれる栄養素や酸味は、秋に向かうとともに減退していきます。秋の太陽光の強さは夏の太陽光の強さの約半分にまで下がります。そのため、植物の光合成によって作られる葉の糖分やビタミンなども変化していくのです。 

植物は光合成によって様々な化学物質を生成しています。太陽の光、月の光、星の光。そして水分、土壌の微生物など、目には見えない世界で繋がりながら24時間365日、その調和の中でダイナミックに栄養を作り出しています。もう一度、植物が与えてくれるエネルギーや栄養について考えてみましょう。

ビタミンという言葉ができたのは、1912年。つい最近のことなのです。頭の中にある常識は一度消して、季節が変わるこの時期に、自然をしっかり観察してみましょう。そこに答えは必ずあるはずです。自然を信じれば、私たちは選択を間違えることはありません。

ジョン・ムーア

ジョンさんからの一言

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ジョンさんがアンバサダーを務めるオーガビッツとは?

orgabits

orgabits

日本で最も多くのアパレルブランドが参加するオーガニックコットン普及プロジェクト。オーガニックコットン100%にこだわらず10%の商品を100倍の人に届けるという「逆転の発想」で現在約100ブランドが参加。一枚の服を通しておしゃれに参加出来る社会貢献活動としても注目されている。

取材・文/坂田奈菜子 イラスト/ハシモトジュンコ

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