この記事の監修:木幡洋一さん、田中千哉さん
運動不足による便秘は、腸活ストレッチで改善
腸は常に、縮んだり伸びたりする「ぜん動運動」を繰り返し、腸内の食べ物を移動させています。
運動不足が続くと、このぜん動運動が鈍くなります。すると腸の内容物の動きも滞り、便秘の原因に。
ぜん動運動をうながし、便秘を改善するには、ストレッチで腸を刺激するのが有効です。
座った状態でできるストレッチで、腸の動きを活性化させましょう!
お腹をゆるめ、腸を動きやすくする「ジグザグさすり」
猫背の状態が続くと、腸は物理的に圧迫され、動きが滞ってしまいます。
お腹をぐっと伸ばしてから表面をさすれば、圧迫がなくなり、腸がしっかり動けるように。
この後に行うストレッチの効果アップも期待できます。
<やり方>
(1)息を吸いながら、体の横から両手を上げる。このとき、腕はできるだけ体の遠くを通るように。天井に向かってぐーっと伸びたら、両手を上げたまま呼吸をゆっくり3回繰り返す。
動画でチェック!
お腹をゆるめ、腸を動きやすくする「ジグザグさすり」
腸をひねって動きを促す「お腹ひねりストレッチ」
お腹をひねりながら、腸を上からさすって刺激しましょう。
体をひねるとお腹が圧迫されます。元の姿勢に戻ってお腹を解放すると、リンパ液の流れが良くなるので、全身の循環改善にも効果的です。
<やり方>
(1)あぐらの姿勢で座り、おへそをお腹の中に引き込むイメージで背すじを伸ばす。息を吸いながら、上半身を右側にひねったら、左手を右脇腹に当てる。外側からおへその方向へゆっくりさすりつつ、息を吐きながら正面に戻る。続けて左側も同様に行い、左右交互に、5回繰り返す。
(3)さらに(1)を5回繰り返したら、今度は上半身を左にひねった状態でキープ。呼吸を3回繰り返したら、息を吸いながら、体を正面に戻す。
動画でチェック!
腸をひねって動きを促す「お腹ひねりストレッチ」
腸のまわりの血流を上げる「腰回しストレッチ」
お腹まわりを大きく回すことで、ゆるんだ腸に刺激を与えます。
血流が良くなるので、老廃物が流れやすくなり、背中や腰のコリ改善にも効果が見込めます。
<やり方>
あぐらの姿勢で座り、両手をひざの上に置いたら、ゆっくりと腰を回す。お腹が後ろを通るときは息を吐き、目線はおへそを向くように。前を通るときは息を吸い、顔を正面にむけて胸を張る。ゆっくりと5周したら、反対回りも同様に。
動画でチェック!
腸のまわりの血流を上げる「腰回しストレッチ」
ストレッチで腸に刺激を与え、しっかり動かそう
デスクワークなどで座りっぱなしが続く場合、少しでも体を動かすことで、腸の働きを活性化させることができます。
また、その場で立ち上がって足踏みをしたり、座ったままで伸びをしてみたりすると、気分もリフレッシュできますよ。
今回ご紹介したストレッチは、基本的にはいつ行ってもOK。ただし、食事の後は1~2時間あけてから行いましょう。
また、妊娠中の人や、内臓疾患がある人は避けてください。
腸活ストレッチを習慣にして、いつでもお腹スッキリを目指しましょう!
写真/福島章公
[写真右]田中千哉さん:for.R整体院院長。2000年より村上整体専門医学院にてカイロプラクティック、整体などを学ぶ。2008年にfor.R整体院をオープン。施術の他、各種メディアでの監修、企業向けのストレッチ講座の開催、ヨガスタジオや他院にて解剖学を教えるなど、多方面で活動中。
for.R整体院 https://www.for-r.net/