この記事の監修:西原三葉さん
片付けたいのにやる気がでない4つの原因
なぜ片付けたくても、やる気がでないのか。その原因を解説します。
1.何から手を付けていいのか分からない
一般的に片付けは、部屋のものをすべて出してから整理整頓するといいと言われていますが、
片付けが苦手な人がいざ始めてみると、膨大過ぎる物の量に圧倒されてしまい、なかなか進まず結局夕方になってしまうことも。
また、とりあえず始められても、注意力が長くは続かず、目につくものに気を取られて、出てきた本や写真、日記などに夢中になってしまい、結局片付けが終わらないということもよく起きます。
2.過去の片付けの失敗経験がトラウマになっている
片付けの失敗経験があったり、片付けてもすぐに物があふれてしまったりをくり返すと、「自分はダメ人間なのかも?」と自尊心が低くなることがあります。
特に女性は、「片付けができて当然」という日本の古い価値観に縛られ、苦しんでしまいがちです。
この自尊心の低さがトラウマになり、「片付けたくても動けない」につながってしまうのです。
3.一気にきれいにしようとする
片付けが苦手な人は集中力が長く続かないことが多いので、最初は、少しずつ。
部屋を一度で完璧にきれいにするのではなく、汚くて困っている小さなスペースから始め、小さな成功体験を少しずつ積んでいきましょう。
4.片付けを先延ばしにしてしまう
片付けをしようと思っても、予定通りに進めることができず、気が付いたら時間が過ぎているということはありませんか?
片付けを先延ばしにしてしまう理由は、嫌なことをやろうと思っても、脳がやりたくないと感じてしまうから。
きれいな部屋で暮らしたいという理想はあっても、長年体に染みついた“先延ばしグセ”のせいで、なかなか実行できないのです。
片付けを始める一歩を踏み出すには?
片付けが苦手な私が、実践して良かった片付けのやる気を出すポイントをご紹介します。
1.声に出してまずは動く
動かなければ、片付かないのは当然です。動けないときにおすすめなのが、「とにかく動く!」とあえて声を出し、腕を振って立ち上がること。「そんなこと…」と思うかもしれませんが、これが効果てきめん。
自転車の運転は、漕ぎ出しは重くて大変ですが、漕いでみれば案外楽に進みますよね。それと一緒で、まずは立って少しでも動いてみましょう。立ってしまったら、もう仕方がないから「片付けるか!」と始められるかもしれません。
ここで大切なのは、出だしのハードルを下げることです。例えば、毎日料理をする人であれば、キッチンの引き出しひとつから手をつけてみても良いでしょう。おたまやフライ返しなど、よく使うものは手前に、使用頻度が少ないものは、奥に置くだけでも便利になりますよ。
2.自分へのご褒美を用意する
3.人を巻き込む
例えば、片付け前の写真を撮り、片付け後にBefore、Afterの画像を友人に見せる。友人に「1か月後も同じ写真を撮れるようにがんばるね」と宣言しておくと、きれいな状態を維持できます。
汚い部屋を見せられる友人がいない、褒めてくれる家族がいない場合は、「みんチャレ」というアプリがおすすめ。みんチャレとは、同じ目標を持った5人組を作って、チャットで励まし合いながらチャレンジをする三日坊主防止アプリ。ニックネームで参加可能なので、知り合いに知られずに片付けをすることができます。
どうしても1人で片付けることができなければ、一度片付け代行サービスなどのプロの助けを借りてみるのもいいですね。
このように人を巻き込むと、片付けを始めるきっかけになります。
三日坊主防止アプリ「みんチャレ」で習慣を作ろう
4.声で時間を教えてくれるタイマーを使う
掃除している間に集中力が切れて、タイマーをかけたことを忘れ、別のことをしてしまう人は、声で残りの時間を教えてくれるタイマーを使ってみるのもいいでしょう。「あと4分です…あと3分です」と残り時間を教えてくれるので、別のことに集中していても「掃除の途中だった!」と我に返り、作業をまた始めることができます。
声が鳴るタイマーは、App StoreやGooglePlayなどで「声 タイマー」と検索するとインストールできます。
片付けをなかなか踏み出せない人は、「完璧にせねば」と最初から肩の力を入れないこと。小さな1歩から始めてみてくださいね。
そんな自分を「怠け者」だと責め苦しんでいる人も多いですが、もしかしたら脳の特性「ADHD(注意欠如多動障害)」かもしれません。
障害と聞くとおおげさに感じるかもしれませんが、100人中3~7人はADHDと言われており、グレーゾーンも含めるとかなり多くの人がADHDの傾向があります。
ADHDには不注意・衝動性・多動性という脳の特性があり、その傾向がある方は自分の意志や努力だけではなかなか片付けることができません。
もし、どうしても片付けができないと悩んでいる人は、一度専門機関を受診、相談するのも1つの手ですよ。