この記事の監修:ジョン・ムーアさん
「育てる」ことは、制御することではない
そうではありません。種は土の中でその時をじっと待っていたのです。月の満ち欠けのサイクルに合わせて、最高の太陽、最高の雨、最高の土壌・栄養が揃った時が来るのを。そして見事なベストタイミングで生命力を爆発させ、光に向かってぐんぐんと成長していきます。
あの小さな小さな種の、どこにこの素晴らしい知恵が隠されているのでしょうか? 種から種へと受け継がれた情報は、DNAの中にインプットされています。
そして、その土地に根付いている土壌微生物に包まれた種は、お互いの命を支え合う共生関係者として、一緒に次の生命を育んでいきます。
本当の「育てる」とは、どういう行為なのか? 私たちには野菜を栽培したり、子どもたちを教育したり、会社で後輩を指導したり、「育てる」という役目があります。
その時、どんな方法を選択していますか? 誰かのために良いこと? おいしいから? 自分のため? 遺伝子に従って? もともと「種」にある可能性を育てるのではなく、自分の都合でコントロールしていないでしょうか。
おばあさんやおじいさんに聞いてみてください。昔の野菜の味を。昔の野菜より甘くなったと答える人が多いでしょう。甘味が増えた分、植物の栄養価は下がりました。もし、人間が手を加えずに、そのまま自然の中で育まれていたら、どんな野菜になっていたでしょう。
自然には、いつも独自の道があり、知性があります。それは、地球が生まれてから数十億年の間に培われた、人間の知識よりも賢いものです。私たちは新参者なのです。私たちは今も学んでいる最中。自然に従えば、自ずとあるべき姿になるはずです。
ジョンさんからの一言
ジョンさんがアンバサダーを務めるオーガビッツとは?
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