この記事の監修:小林智子さん
20代のほうれい線の原因は?
20代でも「ほうれい線が気になる」という人が増えてきました。ほうれい線の大きな原因は、顔のたるみです。たるみは、真皮(肌の奥)に存在するコラーゲンの減少や質の低下、皮下脂肪の増加、筋肉の萎縮などによって起こります。
頬は重力で垂れ下がりやすく、そのせいで口まわりに溝ができ、それがほうれい線となって現れます。コラーゲンの減少は20代後半から起こり、たるみが目に見える形で気になり始めます。
また、長引くマスク生活もほうれい線に影響しています。マスクをしていると、口元が見えない分ハキハキとしゃべることが少なくなり、表情筋を使わなくなります。すると、顔の筋肉が小さくなってしまい、頬の皮膚が余り、ほうれい線がどんどん深くなっていきます。
20代から始めるべき「ほうれい線対策」は?
たるみを改善! 「リンパマッサージ」
リンパマッサージは、摩擦を防ぐために、クリームやオイルを塗って行いましょう。スキンケアの仕上げに行えば時短に。肌をホットタオルなどで温めてから行うと、より効果的です。
表情筋に働く「舌回しエクササイズ」
(2)同様に、左回りで20回なぞる。
20代から使うべき「シワ改善クリーム」のおすすめ成分は?
・レチノール
・ナイアシンアミド
・ビタミンC
20代でもこれはダメ! ほうれい線が深くなるNG習慣
夏は完璧なのに…日焼け止めの塗り忘れ
紫外線を浴びることは、コラーゲンの減少や質の低下に直結します。紫外線には「UVA」と「UVB」の2種類があり、なかでも特に注意すべきなのが、UVAです。
すべての紫外線のうち約95%を占めているUVAは、1年中降り注ぐ量が変わりません。さらに、波長が短いUVBと比べると、UVAは波長が長く、肌の真皮層に影響を与えてたるみの原因になると言われています。また、UVAは窓ガラスを通過します。日焼け止めは、1年中、室内でも塗ることを忘れずに。
食べないでやせるムリなダイエット
理想の美しさのためにムリをしてダイエットする人もいますが、それによって肌の老化を招いてしまっては意味がありません。ほうれい線対策のためにも、適正体重を守り、健康的な食生活を心がけましょう。
ダラダラ夜ふかしで睡眠不足
甘いものや炭水化物を摂り過ぎると、体内で余った糖がたんぱく質と結びつき、質の悪いコラーゲンを作る「糖化」という現象が起こります。この糖化はほうれい線にも影響しますが、眠っているときに分泌されるホルモンの「メラトニン」が、これを軽減してくれます。だから、肌にとって睡眠は欠かせないもの。
ベッドでいつまでもスマホを見て、睡眠不足になっていませんか? 肌のためには、毎日同じ時間にベッドに入り直前のスマホはやめる。そうすることで、入眠の3時間に深い睡眠をとることができます。
見えないところで、肌の老化は進行しています。NG習慣を続けていると、30代でほうれい線が深くきざまれてしまう! なんてことも。ほうれい線対策は20代のうちから始めることをおすすめします。
スキンケアのついでにできるリンパマッサージや、どこでもできる舌回しエクササイズなど、忙しい日々の中でも手軽にセルフケアを。ほうれい線対策を若いうちから始めて、ふっくらハリ肌をキープしましょう。
2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科に入局。同大学大学院皮膚病態学にてアトピー性皮膚炎について研究。大学院博士課程修了後、アメリカ・ノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行いながら、都内の皮膚科および美容皮膚科医院に勤務。
肌糖化に着目したブランド「Dr.Recipe」を監修。『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)、『皮膚科専門医が教える 40代からはじめる正しい美肌レッスン』(彩図社)他、著書多数。
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