マスクによる夏の肌荒れが増加中?原因と対策を皮膚科医が解説

公開日:2020.7.30

更新日:2020.7.30

マスクによる夏の肌荒れが増加中?原因と対策を皮膚科医が解説

感染症対策のため、暑くなっても手放せないマスク。そのせいで、マスクによる夏の肌荒れに悩む人が増えています。今回は、皮膚科医の小林美幸先生にお話を聞きました。

この記事の監修

小林美幸先生

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皮膚科医。聖心美容クリニック熱海院院長。「すっぴん.Dr」として、ノーファンデーション主義を貫く、聖心美容クリニックきっての美肌の持ち主。皮膚科学に関する深い知識・実績を持つ。間違えたスキンケアへの鋭い指摘に、ファンが多い。

聖心美容クリニック
https://www.biyougeka.com/

要注意! マスクによる夏の肌荒れ4タイプ

暑い日のマスク、汗だくで不快ですよね。それだけでなく、マスクのせいで赤みが出る、ニキビが増えるなどの肌トラブルが起こりやすくなっていませんか? そんなマスクによる夏の肌荒れを4つのタイプに分けて解説。その対策もあわせてご紹介します。

(トラブル1)汗による皮膚の炎症

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マスクで蒸れて汗をかくと、弱酸性に保たれた肌はアルカリ性に傾きます。これにより、ニキビ菌などの雑菌が繁殖しやすい環境に。特に長時間汗をかいた状態で、同じマスクを使用し続けることはやめましょう。また、洗っていない不潔なマスクを次の日もつけるのは、皮膚炎の原因になります。

マスク不足が続いていますが、なるべく清潔なマスクを、外に出かけるときだけでも何枚か持っていき、汗をかいたら交換することが大切。布マスクなら洗濯していれば清潔に使えます。布マスクは帰ってきたら洗濯をして、毎日きれいな状態で使い回しましょう。マスクを取り換えるときは日焼け止めの塗り直しも忘れずに。

(トラブル2)摩擦による肌荒れ

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長時間のマスクの使用やゴムがきついことで、肌との間に摩擦が起こると、バリア機能が低下します。肌のバリア機能がうまく働かないと、乾燥しやすくなりさまざまなトラブルを引き起こします。マスクをしている間はしっとりした感覚があっても、マスクを外すとすぐに水分が失われてしまいます。肌の表面が脂っぽくベタベタしていても、実は肌の内側は乾燥状態になりやすくなるので要注意です。

マスクのゴムは、できれば自分の顔の大きさに合わせて調節するのがよいでしょう。きつすぎても、大きすぎてもダメです。摩擦対策のためにも顔にマスクが密着するギリギリのサイズを選んで使いましょう。

(トラブル3)過剰な保湿による肌トラブル

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マスクをしていると、その中は汗と息により保湿をされ過ぎた状態になっています。実は、保湿しすぎてしまうのも危険。実際に「マスクをしているため肌の調子が悪い」と訴える方の話を聞いてみると、保湿系のスキンケア化粧品を塗りすぎてしまい余計に悪化させてしまっているというケースがよくあります。

マスクのベタつきが気になる人は、朝はスキンケア化粧品を少なめにつけましょう。ただし夜のスキンケアでは、肌のバリア機能をケアするため適度な保湿が必要です。

(トラブル4)雑菌によるニキビの発生

ここまで解説した汗や過剰な保湿、マスクとの摩擦で弱った肌に雑菌がつくと、ニキビができやすくなります。

ニキビができてしまったときは、つぶしたり触ったりせず、皮膚科に相談するのが一番です。しかし病院に行くことが難しい場合は、ニキビ用の化粧品で肌を保湿しましょう。皮膚への刺激を抑えるために、コットンではなく清潔な手のひらを使ってやさしくつけてくださいね。

マスクによる夏の肌荒れを防ぐためには、マスクの素材や使い方にも気をつけましょう。

夏にはNG! マスクの素材&選び方

布マスクを選ぶときは、通気性がよく、つけていて息苦しくない素材を選ぶようにしましょう。さらっとしていて肌への摩擦が少ない素材もおすすめです。

また、洗って使えるラテックス(天然ゴム)素材は、ラテックスアレルギーがある人だと肌荒れやかゆみ、炎症を起こす恐れがあります。もし使ってみて「肌の調子がおかしいな」と思ったら、一旦使用を中止してください。アボカドやキウイフルーツ、パインなどを食べるとかゆみが出る人は、ラテックスアレルギーの可能性が高いため注意しましょう。
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汗をかいてもこまめに取り替えられるよう、洗濯できる素材を選んでください。マスクの中に入れて使用できるインナーマスクもありますが、これはマスクの端やゴムの部分が不潔になりがち。汗で汚れたら、マスク全体を交換しましょう。さらに肌触りの良い素材なら、肌への摩擦を軽減することができます。ゴムの長さを調整できるタイプもおすすめです。

次に肌荒れ対策として、マスクをつけたときのメイクのコツもご紹介します。

マスクでも肌荒れしないメイクのコツは?

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マスクをつけると蒸れや摩擦でメイクが崩れやすくなるため、いつもより軽めのメイクを心がけましょう。
●ベースメイク
ベースメイクは、化粧下地を塗った後に、パウダーで軽く抑える程度に。化粧下地は、毛穴やくすみをカバーするもの、皮脂をおさえるものなど、現在の肌悩みに合わせて選んでくださいね。
●チーク
チークを入れるときは、パウダーよりもクリームやリキッドタイプのほうが肌に密着するため崩れにくくなります。
●アイメイク
マスクでもメイクを楽しみたいなら、日焼け止めの塗り直しがしやすいように全体のしっかりメイクはお休みしてアイメイクを工夫しましょう。例えばアイシャドウとマスクの色を合わせると、おしゃれに見えます。

日焼け止めを塗るときは顔全体にまんべんなく塗り、塗り忘れが多く、ムラになりやすい耳や目の周り、うなじ、あご~首~デコルテも忘れずに。日焼け止めは2~3時間おきにこまめに塗りなおし、十分に肌になじんで乾いてからマスクをつけてください。

メイク前のスキンケアは、化粧水や乳液は軽くつけましょう。少量のスキンケアでも、日中はマスクが保湿してくれるので心配いりません。一方、メイクオフした後は肌のバリア機能を守るため保湿はたっぷりと行いましょう。

感染症から身を守るためには、暑い夏でもマスクは必須。だからこそ肌荒れ対策を十分に行い、夏の肌を健やかに保ちましょう。